15th Anniversary Premium Live ~大感謝祭~ ライナーノーツ

吹奏楽団インプリメーレ 15th Anniversary Premium Live ~大感謝祭~ にご来場いただき、誠にありがとうございました。
総監督の迎でございます。さて、今回お送りした曲のライナーノーツです。
ライブのふりかえりも兼ねて、読んでいただけますと幸いです。

セドナ / Steven Reineke

オープニングを飾るのは、アメリカ・アリゾナ州の赤い岩山で知られる街「セドナ」をテーマにした作品。
荒々しい岩山と神秘的な雰囲気を持つこの地は、先住民の聖地としても知られています。
そんな荒野の神秘を見事に表現したこの曲、なんだか空から街を見ているような気分にさせられます。
この曲、トランペットの宮永さんが結構前からやりたいと言ってた曲をようやく採用しました。

オリエント急行 / Philip Sparke

パリからイスタンブールを結んだ豪華列車をモチーフにした作品。
蒸気機関車の力強い動きを表現した序奏に始まり、各国を通過する様子が様々な民族音楽の要素を取り入れながら描かれます。
列車の轟音と乗客たちの優雅な旅の情景が交差する、臨場感あふれる音楽です。
ほんとはこんな少人数で演る曲じゃないのですが、インプリのいいところは基本1パート1人(で、しかもところどころ足りてない……笑)なので全員の音が鮮明に聞こえることです。
これによって、曲に散りばめられた様々な機関車の要素が色鮮やかに浮かび上がってくるので僕はこれはこれでとってもアリなんだと自負してます。

アーデン森のロザリンド / Alfred Reed

シェイクスピアの喜劇「お気に召すまま」の舞台となったアーデンの森を題材にした組曲。
劇中のヒロイン、ロザリンドの心情と森の神秘的な雰囲気が見事に描かれています。
牧歌的な旋律と華やかな管楽器の響きが、物語の世界へと誘います。
メーレちゃんも好きだと言ってましたが、確かに森の妖精は……好きそうなのも分かる気がする。
ロマンチックな雰囲気がなんとも素敵ですよね!

あなたが選ぶ、トランペットソロ

さて、何が選ばれてるのでしょうか……僕のセットリスト上で一番合うと思っている曲は「Twilight In Upper West」ですがおそらく選ばれるのは「Trumpet Love Letter」なんじゃないかなーと勝手に思っています。全曲、さらっと解説です。

サンチェスの子どもたち / Chuck Mangione

ラテン音楽の影響を受けた明るく躍動的な作品。
貧しくも希望を持って生きる子どもたちの姿を、温かみのあるフリューゲルホルンの音色で優しく包み込みます。
僕にとっては唯一のフリューゲルホルンの出番でしたが……果たして登場したのでしょうか??

ファンダンゴ / Herb Alpert

スパニッシュ・フレイバー溢れる情熱的なトランペット作品。
フラメンコのリズムと華麗なトランペットの旋律が織りなす、エキゾチックで魅惑的な音楽世界を展開します。
これはフリューゲルホルンで演奏しようかどうか迷ったのですが、スパニッシュですからね。トランペットかなぁ…でもフリューゲルも吹きたいなぁ……ということで本番の気分でどっちかでいくのか混ぜるのかは決めようと思っている1曲。

Twilight In Upper West / T-SQUARE

マンハッタンの上西地区の夕暮れを描いた叙情的な作品。
都会的なジャズの響きとともに、街に降り注ぐ夕陽の温かな光が、艶やかなトランペットの音色で表現されます。
本家は、もちろんサックスの演奏なのですがトランペットでも十分合うんです。
というか、金属系の楽器(あえて金管とは言わない)だとどれでも合うんじゃないかなぁ。和泉さん、名曲残しましたよね、ほんと。大好きな1曲です。

Trumpet Love Letter / ズーラシアンブラス

トランペットへの愛を綴った音の手紙。
温かみのある音色と親しみやすい旋律で、楽器への深い愛着と敬意が込められた心温まる作品です。
これは、前回のライブで口内炎にやられて満足のいく演奏ができなかったので……リベンジしたいなぁと思って選曲してます。
選ばれなかったら意味ないんだけどね…

GaleForce / Peter Graham

アイルランドの伝統音楽をモチーフにした壮大な作品。
ケルト音楽特有のリズムと旋律を基調に、民族の誇りと力強さを表現します。
伝統楽器のバグパイプやフィドルの音色を管楽器で巧みに再現し、アイリッシュ・ダンスの躍動感と情熱が随所に織り込まれています。
インプリでもう何度も演奏している曲ですが、特に後半は絶妙に指使いが難しい調になるので毎回木管楽器の皆さんは必死です。いつもかっこいい演奏ありがとう。

女の子は誰でも / 東京事変

椎名林檎率いる東京事変の代表曲。
都会的なロックサウンドと艶やかな歌声で知られる原曲の魅力を、管楽器の多彩な音色で新たな魅力として再構築しています。
もともとはビッグバンドアレンジなのですが、これを吹奏楽版にリアレンジしてお送りしました。
ドラムを彼女に叩いてもらいたくて、人から先に曲が決まりました。いや、別に林檎さんのイメージは無かったんだけどこの曲を叩いてる姿を見てみたくてね。

“地球” -美しき惑星- / 真島 俊夫

私たちの住む青い惑星への賛歌。
雄大な自然の営みと人類の歩みを壮大なスケールで描き出します。
本ライブ、間違いなく最難関曲でしたが、とってもいい曲ですよね。
1回聞くだけだとなかなか理解が難しい曲ではありますが、ところどころコスモを感じる部分があります。ぜひ繰り返し聞いてみてください!!

Gentle Rain / Robert W. Smith

静かに降り注ぐ雨をテーマにした叙情的な作品。
繊細な木管楽器の響きが雨滴を表現し、穏やかな旋律が雨上がりの清々しい空気感を醸し出します。
指ぱっちんで雨を表現するなんて、そんなおしゃれな…ということでインプリでは2回ほど演奏しています。
今回はユーフォニアムフィーチャーでお送りしました。

ディズニー・プリンセス・メドレー

ディズニーを代表するプリンセスたちの音楽。
曲紹介するまでもない名曲ばかりが揃っていましたね。
もう、あまり多くは書きません。夢と希望の世界が表現できていたでしょうか?

アフリカの儀式と歌、宗教的典礼 / Robert W. Smith

アフリカの伝統的な儀式や祭りの音楽を現代的に解釈した作品。
打楽器の躍動的なリズムと管楽器の力強い響きが、古代からの祈りと喜びの表現を現代に伝えます。
メーレちゃんの無茶ぶりにはかなり驚きましたが、ライブでもお話した通り「コール&レスポンス」はこのアフリカの民族から発祥したということでした。

エルザの大聖堂への入場 / Richard Wagner

歌劇「ローエングリン」第2幕より。
純白のドレスに身を包んだエルザが、結婚式のために大聖堂へ向かう場面の音楽。
厳かな雰囲気と祝福に満ちた華やかさが、壮大な管楽器の響きで表現されます。
オーボエがめちゃめちゃ印象的な素晴らしい曲です。
割とこの手のド・クラシックをインプリでやることは少ないのでレアな選曲でした。

君の瞳に恋してる / 熱帯JAZZ楽団 Ver.

「Can’t Take My Eyes Off You」のジャズアレンジ。
スタンダードナンバーを、日本を代表するビッグバンド、熱帯JAZZ楽団のアレンジで華麗に演出。
情熱的なラテンのリズムと艶やかな管楽器の響きが、恋の高揚感を表現します。
今回のライブの最後を飾る、派手で素晴らしい曲でございました。